こんにちは歯科技工士の宮林です。
台風13号が金曜日に関東に来るそうです。
それに備えて準備はしておきましょう。
歯科の分野で、歯科材料の進歩は接着技術の進歩と言っても過言ではありません。
先日、接着の科学というテーマのテレビ放送があり、気になり視聴しました。
モノとモノをくっつける接着剤。その歴史は古く、紀元前に書かれた旧約聖書にもでてくるそうです。ノアの箱船に接着剤を利用し、防水効果を得ていたと書かれているそうです。
日本でも、古代縄文時代の国宝「合掌土偶」に接着をされた跡が残っているそうで、その接着剤は今でも道路の舗装に使用されているアスファルトだそうです。縄文人が日常使っていた土器や道具にも、天然アスファルトで接着された痕跡がみられるそうです。
そして現在、接着剤は切手、のり、テープ、自動車、飛行機、ありとあらゆる機器に衣類まで、私達の身の回りに接着剤は利用され、社会生活に欠かせないモノとなっています。
しかし、接着剤がどのようにして、モノとモノをくっつけているのか?驚くことに、そのメカニズムは解明されていないとか。これまたビックリな話です。
それでは現在、接着のメカニズムはどのように考えられているのでしょうか?
大きく分けて、3つのモデルが考えられるとのこと。
○アンカー効果(くっつけたい物の表面の凹凸に 接着剤を流し込む。)
○化学結合(材料と接着剤の原子同士が結びつき接着力を生み出す。)
○分子間力(材料と接着剤のプラスとマイナスの電化が引き合うことで結合。)
実際には3つの要因が複雑に入り組んで、くっつくという、少しあいまいなまま使われて来ていると言うことです。
3つ揃えば最強でしょう?なんて考えちゃいますよね。
驚くことに、水の中でくっつく水中接着剤とか繰り返し使え性能も落ちない接着剤や切っても自己修復するモノなどいろいろ進歩しているようです。
水の中でくっつく、まさに歯科向きですね。期待しましょう。