東村山・秋津の歯医者「まつばら歯科」で歯科技工士をしている本田です。今回は、遠山先生のセミナー「そのやり方ホント?デジタルだから出来る新しい治療」のご報告です。テーマはセラミック・ジルコニア・PEEK冠といった「白い被せ物」の最新の考え方。東村山でセラミック治療を検討されている方にも、材料選びのヒントになる内容をまとめました。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- 銀歯を白いセラミックに替えたいと考えている東村山・秋津周辺の方
- ジルコニアとセラミックの違いがよくわからない方
- 保険の白い奥歯「PEEK冠」について知りたい方
- できるだけ歯を削らない治療に関心がある方
東村山の歯科技工士がセラミックの最新知識を学びに

セミナー会場へ
被せ物や詰め物をつくる歯科技工の世界は、ここ数年でデジタル化が一気に進みました。お口の中をスキャナーで読み取り、コンピューター上で設計し、機械で削り出す。そんな流れが当たり前になりつつあります。だからこそ「材料の性質を正しく知り、どう使い分けるか」が、仕上がりと長持ちを大きく左右します。
講師の遠山先生は、桑田先生のもとで10年以上研鑽を積まれた先生です。主催は歯科材料メーカーの株式会社松風。会場には歯科医師・歯科技工士の方が大勢集まり、開始前から熱気を感じました。

広い会場で、スライドを使った講義が行われました。

「そのやり方ホント?デジタルだから出来る新しい治療」
タイトルの「そのやり方ホント?」という問いかけの通り、これまで常識とされてきた方法を、研究データをもとに一つずつ見直していく内容でした。ここからは、特に心に残った5つのポイントをご紹介します。
ポイント① ジルコニアは「ひびを自分で止める」セラミック
白い被せ物の代表がジルコニアです。セラミックの一種で、とても強いのが特徴です。その強さの秘密は、結晶の形の変化にあります。
お口の中にセットされたジルコニアに小さなひびが入ると、ひびの周りの結晶が形を変え、体積が約4%ふくらみます。このふくらみがひびを押さえつけ、それ以上広がるのを止めてくれるのです。技工士として知識では知っていましたが、図で改めて見ると「だから割れにくいのか」と深く納得しました。
透明感と強さはシーソーの関係
ジルコニアに含まれる「イットリア」という成分を増やすと、光を通しやすくなり透明感が増します。その一方で、強度は下がります。そこで最近は、歯の根元側を強いタイプ(3Y)、先端側を透明感のあるタイプ(5Y)にして、何層にも重ねた材料が登場しています。紹介された材料は、どの層も1000MPaを超える強さを保っているとのことでした。
歯科用ジルコニアは、いまや10種類ほどに分類されるほど種類が増えています。見た目を重視する前歯か、強さを重視する奥歯か。噛み合わせの強さはどうか。一人ひとりのお口に合わせて材料を選ぶことが大切だと、改めて感じました。見た目の美しさにこだわった治療については審美歯科のページでもご紹介しています。
ポイント② 奥歯は「全部かぶせる」だけが正解ではない
大きなむし歯で奥歯が欠けたとき、これまでは歯の周りをぐるりと削って全体をかぶせる「クラウン(被せ物)」が一般的でした。ところがセミナーでは、削り方の違いによる強さを比べた研究が紹介されていました。
むし歯になってしまった部分を覆い健康な歯の部分はできるだけ残します。ただし、詰め物や被せ物が壊れないようにルールに則った形成(歯の形を整える事)が必要です。
- 中くらい〜大きなむし歯で、歯のとがった部分(咬頭)が一つ以上欠けている
- 咬頭を覆うことで、噛み合う力が分散されて歯が長持ちする
- 噛み合わせの高さを変えたいとき、歯並び全体をみる必要がある
セミナーでは「削らずに量を最小限にする」ための細かな工夫が印象的でした。もちろん、どの治療が合うかは歯の状態によって異なります。むし歯の治療方針は、歯科医師が診査のうえでご説明します。詳しくはむし歯治療のページもご覧ください。
ポイント③ セラミックの厚みと「接着」の決まりごと
歯を削る量を減らすと、被せ物は薄くなります。薄くなれば割れやすくなる。では、どこまで薄くできるのか。セミナーでは、ジルコニアと「二ケイ酸リチウム」というガラス系セラミックを比べた研究が紹介されました。
象牙質(歯の内側の層)の上にのせる場合の厚みの目安
研究で示された割れにくさの境目は、二ケイ酸リチウムで約1.2mm、ジルコニアで約0.9mm。遠山先生は臨床では余裕を持って、二ケイ酸リチウムは1.5mm、ジルコニアは1.2mmほど欲しいとお話しされていました。
強さではジルコニア、歯との「接着」では二ケイ酸リチウムが有利、という整理もわかりやすいものでした。ジルコニアは歯にくっつく(準接着)、二ケイ酸リチウムはよくくっつく(接着)性質があります。それぞれに合った下準備があり、ジルコニアは表面を細かい砂で荒らしてから専用の成分で処理し、二ケイ酸リチウムは専用の薬剤で表面を処理してから接着します。
大切なのは「形成と接着の手順が正しければ、どちらも長く使える」という点です。どちらが優れているかではなく、正しく使い分けること。技工士の仕事は、歯科医師の削り方と接着の方法を理解したうえで、最適な厚みと形をつくることだと再確認しました。
ポイント④ 保険の白い奥歯「PEEK冠」とセラミックの違い
患者様にとって身近な話題もありました。「PEEK(ピーク)冠」です。PEEKはセラミックではなく、高性能なプラスチックの一種。2023年12月から、大臼歯(奥歯)全般に保険で使える白い被せ物として認められました。これまで奥歯の保険の被せ物は銀歯が中心でしたので、選択肢が広がったことになります。
PEEK冠の特徴(セミナーより)
良いところ:熱に強い/金属並みのしなやかな強さ/水を吸いにくい/歯を削る量を抑えられる/噛む力が強い方や、噛み合う歯とのすき間の少ないケースにも向く/銀歯より目立ちにくい
苦手なところ:歯にくっつきにくい/光を通さず、透明感はセラミックに及ばない/材料のコストが高い
くっつきにくい性質を補うために、表面を細かい砂で荒らし、洗浄し、専用の接着剤を使う。そんな手順も詳しく解説されました。遠山先生が「この接着剤は優秀」と紹介していた製品もあり、材料の弱点は手順で補える、ということがよくわかりました。技工の立場では、表面を5段階で磨き上げる方法も参考になりました。
保険のPEEK冠、自費のセラミックやジルコニア。どちらにも良さがあり、見た目・強さ・費用のバランスで選ぶものです。自費診療の費用は料金表でご確認いただけます。どの材料が使えるかは歯の状態によって異なりますので、東村山でセラミックや白い被せ物をご検討の方は、まず歯科医師にご相談ください。
ポイント⑤ 3Dプリンターがひらく歯科のこれから
最後は3Dプリンターのお話です。一口に3Dプリンターといっても、光で液体の樹脂を固める方式、溶かした樹脂を積み重ねる方式、粉を固める方式など、いくつもの種類があります。チタンやジルコニアのような硬い材料は、粉にレーザーを当てて焼き固める「粉末焼結」という方式でつくられるそうです。
削り出しでは難しかった形も、積み重ねるつくり方なら実現できるかもしれない。デジタル技術の進歩で、被せ物や入れ歯、インプラントの部品づくりまで、歯科技工の可能性はさらに広がっていくと感じました。
東村山でセラミック治療を考える方へ、技工士からのひとこと
ジルコニアやセラミックの被せ物は、完成品を買ってくるものではありません。一本一本、患者様の歯の形や噛み合わせに合わせて設計し、つくるものです。だからこそ、治療の前に「どこを重視したいか」を歯科医師に伝えていただくことが、満足につながる近道だと感じています。
「とにかく自然な見た目にしたい」「奥歯なので丈夫さを優先したい」「費用はこのくらいまでに抑えたい」。そうしたご希望がわかると、材料の種類や厚み、形の工夫の方向性がはっきりします。東村山・秋津で白い被せ物をご検討の方は、遠慮なくご希望をお聞かせください。
東村山のまつばら歯科で、学びを患者様のセラミック治療へ

セミナー後、遠山先生と記念に一枚
セミナーを通じて一番感じたのは、「デジタルは手段であって、目的はお口の健康を守る事」だということです。材料の性質を知り、削る量を減らし、正しく接着する。その積み重ねが、患者様の歯を一日でも長く守ることにつながります。
まつばら歯科には院内に技工士が在籍し、歯科医師と相談しながら被せ物をつくっています。今回学んだセラミックやジルコニアの知識を、東村山・秋津の患者様の治療に活かしていきます。一緒に働く院長・スタッフとも学びを共有し、チームで治療の質を高めていきたいと思います。
そして、どんなに良い被せ物も、土台となる歯と歯ぐきが健康であってこそ長持ちします。治療後の予防歯科での定期的なメンテナンスも、ぜひ続けてください。
医療法人社団愛正会 新秋津・秋津駅前まつばら歯科
✨チェア数東京No.1✨ 診療ユニット27台・全て「個室」
〒189-0001 東京都東村山市秋津町5-13-14 クリアティブプラザ1F・2F(アクセスはこちら)
診療項目 インプラント|矯正|審美歯科|歯周病|ホワイトニング|小児歯科(料金表)
診療時間午前午後月・水・金9:00〜13:3015:00〜19:00火・木・土・日・祝9:00〜13:3015:00〜21:00
※祝日も21時まで診療しております。
WEB新患予約が埋まっていても、当日受診可能な場合がございますので、お電話ください。(初めての方へ)
「まつばら歯科」は、治療するだけでなく「その先にある」患者様の笑顔を大切にしています。
細い麻酔針・表面麻酔の使用など、痛みや不安を和らげる様々な取り組みをしております。当院の診療ユニットは27台全て「個室」です。
皆様が気軽に来院しやすいようになるにはどうしたら良いのかを日々考え、努力しております。歯科の相談はまつばら歯科にお任せください。

