みなさんこんにちは!
医療法人社団愛正会新秋津・秋津駅前まつばら歯科 歯科衛生士の阪です。
お口の働きや役割について考えてみたことはありますか?お口には話す、食べる、呼吸をする、といった役割があり、私たちが生きていくためにとても大切な働きをしてくれています。
ですが、お口の機能が十分に働いていないと、発音がはっきりできずにコミュニケーションに支障がでる、十分に噛まずに成長や健康に影響がでる、正しい呼吸ができずに歯ならびや健康に影響がでる、といったことが起こります。そして、特に小児においてこのような状態にあることを口腔機能発達不全症といい、多くの小児がこの口腔機能発達不全症であるといわれています。
では、口腔機能発達不全症とは何か、詳しくみていきたいと思います。
1.口腔機能発達不全症とは?
口腔機能発達不全症とは、生まれつきの病気などがないにもかかわらず、食べる・話す・呼吸するなど、お口の機能が十分に発達していない状態のことです。
お口には、食べ物を噛む、飲み込む、言葉を発音する、鼻で呼吸するといった、さまざまな役割があります。これらの機能は、成長とともに自然に発達していきます。しかし、食生活や生活習慣、お口の使い方などによって、発達が十分に進まないことがあります。
口腔機能発達不全症は、子どもの成長に合わせて適切な対応を行うことが大切です。早い段階で気づき、必要な支援を受けることで、お口の機能の発達を促すことができます。
2.どのような症状があるの?
口腔機能発達不全症には、主に次のような症状があります。
① 食べる機能の問題
・食べ物をうまく噛めない
・食べるのに時間がかかる、または極端に早い
・食べ物を丸飲みする
・食事中に口から食べ物がこぼれる
・食べ物を飲み込みにくい
・硬い食べ物を避け、柔らかいものばかり食べる
食べる機能が十分に発達していないと、食事に時間がかかったり、食べられるものが偏ったりすることがあります。
② 話す機能の問題
・特定の音をうまく発音できない
・サ行、タ行、カ行、ラ行などが不明瞭
・舌や唇をうまく動かせない
発音には、舌や唇、頬などの筋肉の働きが関係しています。これらの動きが十分に発達していないと、言葉が聞き取りにくくなることがあります。
ただし、発音の発達には個人差があり、年齢によっては正常な発達の途中である場合もあります。
③ 呼吸やお口の使い方の問題
・普段から口がぽかんと開いている
・口呼吸をしている
・唇をしっかり閉じられない
・舌の位置が低い
・飲み込むときに舌を前に突き出す
こうした状態が続くと、舌や唇の筋肉の使い方に影響し、歯並びや顎の成長にも関係する可能性があります。ただし、口呼吸には鼻炎やアデノイドの肥大などが関係することもあるため、原因を確認することが大切です。
3.なぜ口腔機能発達不全症になるの?
原因は一つではなく、さまざまな要因が関係しています。
例えば、柔らかい食べ物ばかり食べていると、噛む機会が少なくなり、噛む力や口周りの筋肉を使う経験が不足することがあります。
また、指しゃぶりや舌を前に突き出す癖、口を開けたままにする習慣などが、お口の機能に影響する場合もあります。
さらに、鼻づまりによる口呼吸、歯並びや噛み合わせの問題、食事の姿勢なども関係することがあります。
ただし、これらの習慣があるからといって、必ず口腔機能発達不全症になるわけではありません。複数の要因が関係していることもあるため、お口の状態を総合的に確認する必要があります。
4.そのままにするとどうなるの?
口腔機能の発達が不十分な状態が続くと、食事や会話など、日常生活に影響が出る可能性があります。
例えば、十分に噛めないことで食べられるものが限られたり、食事に時間がかかったりすることがあります。また、発音が不明瞭な場合には、周囲とのコミュニケーションに影響することもあります。
さらに、口呼吸や舌の位置、唇の使い方などによっては、歯並びや顎の成長に影響する可能性もあります。
ただし、口腔機能発達不全症があるからといって、必ず歯並びが悪くなったり、全身の発育に問題が生じたりするわけではありません。症状や原因に応じた対応が大切です。
5.どのように検査・治療するの?
歯科医院では、年齢や発達段階に応じて、食べる・話す・呼吸する機能や、お口の動きなどを確認します。
具体的には、食べ方や飲み込み方、舌や唇の動き、口呼吸の有無、歯並びなどを評価します。必要に応じて、専用の検査を行うこともあります。
治療や支援の方法は、問題となっている機能によって異なります。
例えば、舌や唇の動きに課題がある場合は、お口の機能を高めるためのトレーニングを行うことがあります。また、食べ方に問題がある場合には、食事の姿勢や食べ物の形状、ひと口の量などを見直します。
口呼吸がある場合は、鼻炎などの原因がないかを確認し、必要に応じて耳鼻咽喉科と連携します。発音に問題がある場合には、言語聴覚士などの専門家による支援が必要になることもあります。
6.家庭でできること
ご家庭では、日常生活の中でお口の使い方を意識してみましょう。
・食事中は足の裏が床や足置きにつくようにして、安定した姿勢で食べる
・年齢や噛む力に合わせて、さまざまな食感の食べ物を取り入れる
・ひと口の量を適切にし、落ち着いて食べる習慣をつける
・テレビやスマートフォンを見ながらの食事を控え、食べることに集中する
・普段から口が開いていないか、鼻で呼吸できているかを観察する
ただし、硬い食べ物を無理に食べさせたり、口を閉じることを強く注意したりする必要はありません。お子さんの発達段階や原因に合わせて取り組むことが大切です。
まとめ
口腔機能発達不全症は、食べる・話す・呼吸するといった、お口の機能が十分に発達していない状態です。症状は一人ひとり異なり、原因もさまざまです。
大切なのは、単に歯並びだけを見るのではなく、お口全体の機能を確認することです。
「食べるのが遅い」「うまく噛めない」「いつも口が開いている」「発音が気になる」などの様子があれば、歯科医院に相談してみましょう。
子どものお口の機能は、成長に合わせて発達していきます。早めに気づき、適切な支援につなげることが、健やかな成長をサポートする第一歩です。
まつばら歯科では、口腔機能発達不全症への対応にも取り組んでおります。
お子様の発音が気になる、食事について心配なところがある、口呼吸をしている、など、お気づきの点がございましたら、ぜひご相談ください。
みなさまのご来院を心よりお待ちしております🦷

