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人の寿命と歯の寿命

こんにちは歯科技工士の宮林です。

夏への入り口の梅雨入りは、今週10日辺りになるそうです。紫陽花は雨が似合いますね。

私たち歯科技工士は、歯科医師と連携して入れ歯やクラウン、ブリッジなどの補綴物(ほてつぶつ)を製作する専門職です。日々の仕事を通して実感するのは、「自分の歯を守ること」がいかに人生の質を左右するかということです。近年、人の寿命は80歳を超え、90歳、100歳と生きる時代になっています。しかし、残念ながら歯の寿命がそれに追いついていない人も少なくありません。

 

歯を失う主な原因はむし歯や歯周病です。これらは適切なケアと早期対応で防ぐことが可能です。しかし、多くの方が「痛くなってから歯医者に行く」という考え方を持ち、結果として歯を失うことにつながっています。歯を一本失うことで噛み合わせのバランスが崩れ、さらに他の歯への負担が増してしまい、ドミノ倒しのように歯が次々と悪くなるケースもあります。

 

私たち歯科技工士が作る人工の歯は、見た目や機能の面で大きく改善できるものの、「天然の歯」に勝るものはありません。どれだけ精巧に作られても、自分の歯の持つ感覚や咀嚼力、適応力には敵いません。だからこそ、私たちは歯を失った方のサポートをしながらも、「できるだけ歯を失わないようにすること」の大切さを伝えたいと思っています。

 

最近の研究では、歯の本数と健康寿命、さらには認知症や心疾患との関係性も指摘されています。つまり、歯を守ることは、単なる「食べるため」だけではなく、全身の健康、さらには自立した生活を続けるための基盤なのです。

 

私たち歯科技工士の仕事は、歯を失った後のサポートにとどまらず、歯の大切さを社会に広める役割も担っています。ぜひ皆さんも「80歳で20本の歯を残す8020運動」などを意識し、若いうちから定期的な歯科検診や正しいセルフケアを心がけてください。歯の寿命を延ばすことは、人生の質を高め、長寿社会を健やかに生きるための第一歩なのです。

 

 

新秋津・秋津駅前 まつばら歯科|怖くない・優しい 歯医者

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