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遠近法

こんにちは。3回目のワクチンも副反応がなく、逆に少し不安な歯科技工士、佐藤れいあです。

先日、当院の岡先生がとある勉強会に参加されたのですが、その勉強会の恒例としてスタッフから参加している先生へ、応援メッセージの寄せ書きファックスを送ることになっています。

私はイラストを担当させて頂くたびに、どのイメージや構図で描くか結構悩むのですが、今回は岡先生がビッグな方なので、大きさを強調するため下からあおった構図「3点透視図法」の絵を描きたいと思いました…が

…描けない。

最近絵を描く機会も減り、描けない構図が出来てしまったことに大変ショックを受けました。

仕方ないので今回は3点ではなく2点透視図法を使った絵を描きました。

さっきから言っているこの「透視図法」とは遠近法の一つで、この上図の黒丸(消失点)を起点に放射ラインを描き、このラインに沿って物体を描いていく技法です。今回は2点を用いましたが、3点透視図法で描ければ更に上下の遠近感も描けるようになります。

ただ、これがなかなか難しいのです。

遠近法が上手く描けるようになると、現実世界が上手く表現できるようになります。

「現実世界」とはなんでしょう。

かの有名な天才画家パブロ•ピカソ。

彼の絵を観て「この人絵が下手だなあ」と思ったことのある方はいらっしゃるのではないでしょうか。

遠近感がはちゃめちゃではないか、と。

しかし、これこそピカソのねらいだったのです。

私たちは自分の目から見える世界しか知りません。そしてこれを「現実世界」と名付けました。自分の目で見える景色を2次元の絵に描こうとすると、その中には物の「遠近」と「裏表」が必ず生まれます。

左の図のようにサイコロを1の目の方向から見た絵を描くと、裏側の6の目は描けないはずですよね。右図のように展開した図でないと描けません。

ピカソは立体のものの裏側をあえて表に見せることで「あり得ない」現象を描き、現実世界を越えようとしました。

そしてサイコロ型(キューブ)を展開させたような描画技法、あの「キュビズム」が誕生したというわけです。

歯科技工士として働いていると、どうしても物理的な理屈とリアルを追求するものづくりになりますが、たまに芸術に触れてみると、さらにものづくりの奥深さを感じることが出来ました。

新秋津・秋津駅前 まつばら歯科|怖くない・優しい 歯医者

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