こんにちは。口内炎ができると、なんであんなに一日が憂鬱になるんでしょうね。私の中の「世の中から消えてほしいものベスト3」に挙げてしまおうかなと考えている歯科技工士、佐藤れいあです。
口内炎と無縁の話をします。
最近とある動画から感銘を受けました。
私の尊敬するドイツのアンゲラ•メルケル首相の、2019年のハーバード大学卒業式での祝辞です。
「すべての物事のはじまりには不思議な力が宿っている。その力は私たちを守り、生きていく助けとなる。」
ドイツの作家ヘルマン•ヘッセの言葉の引用からその祝辞は始まります。
メルケルが生まれた時代のドイツは、あのベルリンの壁によって東西に分離されていました。
彼女は「不自由」な東ドイツで生まれ、物理学者になり、ベルリンの壁の近くの研究所に勤めていたそうです。
その壁を越えようとするものは、逮捕や射殺されてしまうので、彼女は壁一枚で隔たれた「自由」に想いを馳せながらも背を向けなければなりませんでした。
そして、1989年が到来します。
ヨーロッパに「自由」を求める運動が高まり、ついに民衆によって壁が崩壊されました。
あり得ないと思っていたことが、人々の力によって実現したのです。
この時の経験から、彼女は
「変えられないものなど決してない」
と感じたそうです。
しかし、これは当然として起こったことではないと彼女は続けます。
私のような後の世代から見れば「ベルリンの壁崩壊」という出来事は、せいぜい世界史の教科書の1ページくらいのことで、さらっと聞き流してしまいそうです。
しかし、想像してみて下さい。
殺されてしまうかもしれないリスクを負いながら、一人一人が意志を持って壁に立ち向かうのは、個々の強い意志がなくて成せるものではありません。
そしてその意志が増えれば増えるほど、とてつもなく大きな力を生み出すのですね。
それが冒頭のヘルマン•ヘッセの言葉が示したことではないでしょうか。
私は、日常を何気なく生きていると自分がただのモブキャラクターに思えてしまうことがあります。
「個人が意志をもつこと、意志を持った人々が協同して力を発揮するとき、不可能が可能になる。」
この教訓は、なんだか明日からの物事の見方に影響を与えてくれるような気がします。
スケールの大きすぎる話になってしまいましたね。
とにかく歯科技工、精進しようと思います。