こんにちは歯科技工士の宮林です。
春の季語に寒の戻りという言葉があります。
暖かくなった春に一時的ながら異常に寒くなる現象をいいます。まさに寒の戻りでしたね。
今回は普通総義歯とAll-on-4の比較をした話です。
失った歯を補う方法として、普通総義歯(フルデンチャー)とAll-on-4(オールオンフォー)がある。それぞれ特徴や利点・欠点が異なるため、患者さんの状況に応じた選択が重要となります。
普通総義歯
普通総義歯は、歯が全くない場合に用いられる取り外し可能な人工歯のことを指します。歯ぐきと粘膜に密着させることで機能するため、手術は不要で比較的安価に作製できます。
メリット
手術不要で、比較的短期間1~2ヵ月で作製可能
です。
費用が比較的安価(保険適用の場合もあります)し、少し高価なコバルトクロム、チタンを使用したものもあります。
取り外しができるため清掃しやすい。
デメリット
噛む力が天然歯に比べて弱く、硬いものが噛みにくい
装着時の違和感が大きく、外れやすい
顎の骨が痩せるとフィットしなくなり、定期的な調整や作り直しが必要になったりします。
All-on-4
All-on-4は、歯が全くない顎に4~6本のインプラントを埋め込み、それを支えにして固定式の人工歯を装着する方法である。手術が必要だが、総義歯よりも自然な噛み心地と安定感が得られます。
メリット
固定式のため違和感が少なく、自然な噛み心地
噛む力が強く、硬いものも問題なく食べられる
顎の骨が痩せにくい
一般的なインプラントより本数が少なく、費用や手術の負担が軽減される
デメリット
手術が必要で、全身状態によっては適応できない場合がある
費用が高額(保険適用外の場合が多い)
手術後の腫れや痛み、インプラント周囲炎などのリスクがある
まとめ
普通総義歯は手軽に作製でき、費用も抑えられるが、安定性に欠ける。一方、All-on-4は高額だが、快適な噛み心地と機能性を得られる。どちらを選択するかは、費用、健康状態、ライフスタイルを考慮して決めることが重要になります。
